虹色のチョーク 小松成美 幻冬舎

虹色のチョーク 小松成美 幻冬舎

 

障害者とは平均的な作業能力を
いちじるしく損ねている部分があることを
意味する言葉であって
別の部分で天才的に秀でていることさえある
又抜く体的な能力の欠如と抽象的な論理性とかの
知的障害と呼ぶ知能的な欠如の二種類に分けられている
例えば早く走るのは苦手だけれど
歩く持続力は人一倍あるとか
喋るのは苦手だけれど
視覚的な記憶力は高いと言うように様々である
この本で気になるのは障害という言葉に
過剰反応しているギコチナサだ
特にいんとる部分で目立つ
編集者の目の付け所は良かったのだけれど
人選を間違えたのが敗因だ
タイトルも内容にそぐわない
副題を見て恐る恐る手にとって見たまでは良かったが
読み出すと同時に歯の浮いたような
心のない表現にウンザリといた
それでも内容を確かめたくて読み進んだけれど
読み取りにくい文章がある
そこには客観性が欠け取って付けたような言葉が並ぶ
それらを排除しながら中身を汲み取るのに往生する
それでもこの時代にこの企業の姿勢のあり方と
社会に溶け込んで利益を上げている実態に感銘を受けた
 
やり甲斐や生き甲斐すら奪われている競争社会の価値観を乗り越えて
信頼関係に根ざす共生関係を目指しながらも
現実の競争原理に潰されることなく経営力でカバーしている凄さを見る
このギャップをどうこなしているかに迫りたい
できれば仲間として中に入り込んだ体感によって生の実体験から理解できればと思う
欲を言えばやり甲斐という依存に頼らず
自らに問う自律を目指せる環境を視野に入れる事ができればと思う