仮想通貨とフィンテック 苫米地英人 CYZO

仮想通貨とフィンテック 苫米地英人 CYZO

世界を変える技術としくみ

 

似て非なる仮想通貨・デジタル通貨・電子マネー・ポイント・

仮想通貨やフィンテックを投機目的としてでなく

本来の目的である流通媒体として社会が認めれば

利権や無駄を省き平等で対等な関係を生み出し

格差社会を修正できる可能性を持っている

 

利己的な目線でなく広角かつ望遠的な視野で

全体と部分の関係を理解する切っ掛けともなりうるし

すべての人が暮しやすい社会をつくることができるだろう

 

通貨の機能の一つに決済があり

口座振替やクレジットカードを使うことで

決済を可能にする銀行預金も通貨の一種

 

通貨の発行は日銀が市中のある国債を買い取ることで行われる

その購入代金は日銀の当座預金口座に振り込まれる形で処理される

流通している現金と日銀の残高を足したものをマネタリーベースと言う

その内流通している分は30分の1ほどに過ぎない

預金で眠っているものは景気に関与しない

通貨の機能にはおおむね3つの要素があり

価値の基準となる尺度で

価値の交換を可能にする決済の機能と

価値の保存を可能にする

 

円と言う法貨の発行権は日本銀行に紙幣と政府に硬貨となっている

管理通貨制度による通貨は中央銀行が発行する借用書と言う取扱である

これが不換通貨(兌換できない通貨)

 

仮想通貨はオンラインサービスで経済活動をするための貨幣価値であると同時に

法貨との交換を可能にするデジタル通貨をも意味する

通貨であると法で認めた仮想通貨の交換には消費税を必要としない

発行権を自由裁定とし誰でも自由に発行することができる

 

フィンテックとはITを使う金融テクノロジーで

ブロックチェーンが鍵となる

分散的=同時並列的な認証の仕組みでありAIによるデーター処理を含む

ビットコインなどが流通媒体となるとクレジットカードのメリットがなくなる

手数料が発生しないあるいは少ない仮想通貨は

市場の無駄を省き利用者にとって有利である

銀行業務も決済による手数料がなくなり貸付業務に戻ることになる

アップルペイは決済システムのプラットフォームとなって

決済業者に集客力のいちじるしいお店を貸すだけで発言力を得る

更にアップルが仮想通貨を発行するとなると世界中に金融決済が

アップルコインに集中する可能性がある

 

メガバンクが発行する仮想通貨「MUFGコイン」は兌換性を持つが

マイニングによる分散型管理をしない円との固定相場

しかも預金残高170兆円という価値の裏付けがあるので安心

 

買いオペとは民間銀行が保有する国債などを日銀が市場を通して買い取ること

売りオペは日銀保有国債などを市場に売りに出すこと

この遣り取りで通過の発行量を調整している

 

日銀は金利付きのデジタル通貨を発行することで通貨発行権を維持できるかもしれない

ブロックチェーンには記録が残り脱税もマネーロンダリングもほぼできなくなる

インフレ調整も的確になって経済が安定することで今よりも平等観のある社会がつくれ

イジメや戦争からも解放される可能性があるが

犯罪も戦争もサイバー空間に移行する近未来

本当に単調性を担保できるのは手書きの帳簿だけだと言うことも心得た上で臨むべき