言葉の過去性 200511

言葉の過去性 200511
 
歴史や小説や夢や学問を語る
言葉による表現は相対界に生きる
作者の何らかの都合による憶測と捏造で作り出された
一面的なものに過ぎない
中には自己欺瞞による明らかな嘘で美化されたり
貶められた表現も少なくない
 
言葉や文字は具象性による物的な道具であり
表現手段であるから
精神的な今という全体を含む一成る表現に適していない
 
たとえ未来を語るものだとしても
過去に基づくものでしかなく
今という限りない瞬間を語り尽くすことはできない

大と小 200511

大と小 200511
 
社会のグローバル化は地域の個性を
尊重した上でのコミュニケーションであるべきだ
全体観は具象的な部分感を中心に据えた
抽象化でなければならない
小が大を創造するのであって
大が小を兼ねてはいけない
 
人間は臓器や五体あるいは細胞と意識によって
産み出されているのであって
その内のどれかが他を搾取したり支配して依存すれば
視野が狭くなって部分同士の分断が始まり競争関係に陥る
責任転嫁や言い訳が始まる
 
人間という全体組織は対等で自在な部分同士の
切磋琢磨によって無限に循環する喜びに満ちた調和を目指し
最後は運を天に任せて冒険をたのしむ楽観的な存在なのだ

平常心は飽和点 200511

平常心は飽和点 200511
 
心が八方満遍なく中心に有って無い
空の状態を示す無風のバランス点を
平常心とするならば
何かを求めて何かが意識の登る瞬間に
心は今を離れ自我に溺れ
過去や未来にさまよい出し
客観的な俯瞰状態にある平常心を崩してしまう

勝つことの意味 200506

勝つことの意味 200506
 
負けることへの不安から逃れるために
嘘をついて相手を騙すことが
勝つことの正体なのだ
 
誰かが勝てば誰かが負けて不幸になる
誰かを殺すことでのみ生き延びることができるけれど
蹴落とし合う愚かさに気づいたときには蜘蛛の糸が切れ
競争関係の底なし沼に心中することになる
 
こうした勝つことの代償を背負う喜びに
動揺のない幸福感が伴うわけもない
 
競争の対極にある嘘のない信頼関係ならば
お互いを磨き合い補い合ってそれぞれに成長する
切磋琢磨の関係を築く喜びで満たされるだろう
この関係には不安がつきまとう嘘や秘密の必要もなく
調和を目指す永遠のプロセスで幸福感を紡げるはずだ

対立よりも調和
競争よりも切磋琢磨
戦争よりも棲み分け
騙しよりも信頼
依存よりも自律
奪うよりも分配
支配よりも尊厳

依存とその代償 200505

依存とその代償 200505
 
誰かを搾取する支配に依存するには
嘘と秘密を手に入れなければならず
代償として自分の人生に対する選択権を
悪魔に譲り渡さなければならない
 
依存することで得る搾取と
それに対して払う代償の
どちらが大きいのか?
搾取は生産を放棄した消費のみの世界を
享受する代わりに
休んだり考えたりする間をなくした
自転車操業に追い立てられるのだから
巡り巡って自分も忙しい競争関係に
搾取されてしまうパラドックスに陥る
 
搾取の関係と対極にあるのは
切磋琢磨による信頼の関係であり
そこでは過去や未来に迷い込む
嘘も秘密も疑いも不安恐怖も発生せず
今現在の冒険に満たされている時空間で
調和のダンスを享受する幸福に
遊ぶことになる
 

道具としてのランプの精  200504

道具としてのランプの精  200504
 
自己成長を果たしたAIといえども
命の無いものは
善悪感という条件付きの道具であって
客観性を侵しての自主的な冒険と無縁だ
 
無条件の表現とか発想には
未知の相手があり
愚かで素直が故の確信による
ヒラメキや信頼や希望の過程ある
 
損得という目的を持った表現や発想には
目前の自我があり
つちかった賢さが故の具体性による
計算や統計や目指した結果がある

利己と利他の立ち位置  200501

利己と利他の立ち位置  200501
 
相手のオーラを最優先にすることを
利他と称し
自我を最優先にすることを利己と言う
これは視野の違いでもある
 
利己は肉体を中心に外を対象として
主観的な依存性と情が強く気まぐれで
自分本位であるのに対し
利他は精神を中心に己を対象として
客観的な平常心を好み
相互における対等観が強く
付かず離れずの棲み分けと自在性を求める