ウェブ時代の暗号 熊谷直樹 ちくま新書

ウェブ時代の暗号 熊谷直樹 ちくま新書

 

ネット時代になって身近になった暗号がパスワード

IDは名前とかニックネーム

私利私欲で相手をだまして何かを奪う悪巧みがなければ

守るための暗号もパスワードもいらないし

嘘や秘密もだまそうとする邪心がなければ必要ない

 

食物は無機物の鉱物を有機物の植物が摂取し
その植物を動物などが摂取しその草食動物を肉食動物が食べ
動植物を昆虫などが食べ全ての生き物を菌類やバクテリアが分解し
無機物などに戻すというように全ての物質が連鎖することで
循環しながら変化し成長し個々の意識と集合意識をつなげて
具象界から抽象環境へと次元を超えて全体観を確立していくのが
この世のなりたちである

 

現状の人間世界は上記の過程において
所有するという自然界にない限りなく奪い合うという
競い争う環境を体験している最中である
ここではだますためと騙されない為の嘘と秘密に
脅しと餌の駆け引きが決め手である

 

この本はこの駆け引きに必要な鍵となる暗号と

その解読のイタチごっこの歴史と技術を追う

 

◎可塑性 170710

◎可塑性 170710
 
糠に釘でも暖簾に腕押しでもなく
濡れた砂のようにカタクナに
反応することもなく
水のように跡形もなく流れてしまうことでもなく
 
適度に水を含む粘土のように
圧力に対して程よく受け止め
作用に反作用を起こすこともなく
ゴムのように跳ね返すことの少ない
あたかも調和点を維持するかのような
状態を可塑性と呼ぶ
 
振り子の頂点の折り返し地点のように
真空状態の無重力感
これから迎える新しい意識の時代に飛躍するには
大事な要素となるはずだ
 
凸凹の人と人が過不足のない摩擦で出合うためにも
全ての人が身につけなければならない全体感であり
洗練された視野の広い資質だろう
 
 

トーラスとレシプロ 170719

トーラスとレシプロ 170719
 
振り子やシーソは円運動の一部分
レシプロ運動も円運動の変形
 
仮に北を未来とすると
南が過去になり北の映しとなる
東と西が今現在という転換点であって
全てを写し込んでいる混沌なる無限場である
 
これはトーラスの中心軸と中心点となって
レシプロ運動に集約されている
この特異点である中心点に
無限の可能性を見ることもできる
 

2050年衝撃の未来予想 苫米地英人 TAC出版

2050年衝撃の未来予想 苫米地英人 TAC出版

 

政治の目線は過去に照らし合わせた今現在や5年10年の話で

右往左往するものではない

もっと確かな未来につながる広い視野と全体観を目指す

根本的な議論によって集うことの抽象度の高い意味を構築することを

ベースとして具体的な今の選択を提案していくことなのだ

 

支配者達の力や洗脳力に侵されている近未来でなく

それを超えた30年50年先に焦点をあわせることで

無垢で自在で対等な人間らしい発想と創造ができるわけです

それを念頭に置いたまま今を判断することで

シナヤカでありながら揺るがない自分を創れるということです

このことで権力者達を脅かしている物欲の呪縛を解き

冒険を愉しめる意識を大きく育てることができます

 

具象的な衣食住に関するニーズはお互いの信頼関係すらあれば

分け合うことで納得しながら乗り越えていけますが

自分の内面である抽象性の高い意識や思いは簡単でないのです

 

未来を客観的に見れば脇見をせずに自己学習する人工知能
疲れを知らないロボットがありますから

衣食住に関する過不足のない生産と分配のコントロールを任せて
人間は過去に執着した目先の利益を目指す競争や利権から離れ
自由自在にお互いの違う個性を持ち寄って切磋琢磨することで

全体と部分の関係を学び気付きを得視野を広くすることで自分の望む研究や

表現活動や教育環境や介護などを遊びとして趣味としてボランティアとして

心いくまで打ち込むことで未来に貢献することにつながると同時に
すべての人が心身ともに幸福で満たすことができるでしょう

それにしても苫米地さんの膨大な知識と咀嚼された見識と牽引力の大きさに
改めて納得すると共に私自身が今後の指針を研ぎ澄まして行けるだろう
可能性を得たことに感謝したいと思う

 

日本人だけが知らない戦争論 苫米地英人 フォレスト出版

日本人だけが知らない戦争論 

苫米地英人 フォレスト出版

 

結果的に題名がイマイチずれていると感じたけれど

読んでみて正解だった

戦争は人間が農耕を始めることによって起きた
所有意識がもたらした全体観の消失と
目先のジレンマに溺れた貪欲故だろうと私は思う

 

戦争の発生は隣に住む者同士での線引を争って
本人同士が奪い合う直接対決だったが
お金が物の価値を代表し
更には目減りしないどころか
自然法則に逆らって人工的に増え続ける
金融という利息システムのウィルスを蔓延させて以来
国際金融組織という第三者が漁夫の利を狙って介入しだした

全ての存在に嘘と脅しで干渉して信頼関係を壊し
対立をそそのかし不安恐怖のタネをバラマキ
対立する双方に別々のニセ情報を流して先手必勝を煽り立て
お為ごかしと見返り付きの資金と情報を双方に提供し
勝っても負けても身ぐるみ剥がれる
勝った方からは利息を取り
負けた方からも追い剥ぎのように利息と賠償金を請求し
火事場泥棒を好き勝手にするという
ボロ儲けをほしいままにしてきた

この本にはイングランド革命で始まる

この種の過程の具体的な実例が満載である
金貸しである銀行家が貨幣の発行権をせしめることで
実利だけを吸い上げる方法を世界中にはびこらせようと
今に至るまでの戦争を企ててきた一部始終の
重要なディテールがここに記されている

 

フランス革命やアメリカの独立戦争南北戦争

ついにはアジアとアフリカを巻き込んだ植民地と二度の世界大戦

原爆と都市の無差別爆撃と言う大量殺害と破壊

その後の押し込み強盗のようなアジアや中東における一方的な侵略

そして今後の時空を超えたサイバー戦争で
何が起こるかというディテールを

読みやすい文章で具体性にオモシロク読ませてくれる

 

保守とは何だ 170710

保守とは何だ 170710
 
過去の利権に依存する体質の群れを保守という
それは
自律を目指す信頼関係による
客観的な進歩や変化や飛躍である前向きな行動を嫌い
主観的な縄張りを頼りに弱い立場の仲間を盾にして肩を怒らせ
後向きに遠吠えをすることで用心棒という居場所を確保し
搾取と支配の片棒にありつくヤクザ稼業のことである
 
彼らにとって最大の利権は生産する代わりに
税金をくすねることである
そのためには役人を巻き込んでつるむか
公人に成り済ますことに全力を注ぎ
三権の分立を密かにつないで
談合体制に作り変えることに精を出す
 
つまり保守とは警察国家を模索し
高みの見物で手を汚さずに信頼関係を壊し対立を煽り
競いと争いへと追い込み
漁夫の利を狙う火事場泥棒を生業とし
おきてと情を操る唯物的対立組織をねぐらとして
利害だけの関係で縦社会をモットーとする者達が
たむろする縄張りのことである
 

◎抑止力は危険な押し競饅頭 170710

◎抑止力は危険な押し競饅頭 170710
 
水入りの押し相撲の状態を保てば
平和がおとずれると言う詭弁の論法で
出す答えを抑止力という
 
それがどれほど理不尽で危険なことか
例え一時人柱によって小康状態をつくれたとしても
誰かが息をしたり足を滑らしただけの蟻の一穴から
一気に臨界点が崩れてしまう
 
それだけではない
その本音は増税して軍備の利権に
膨大は捨て金を注ぎ込むための口実にすぎない
更には軍産官学複合体の果てしない
利権構造の肥大化を意図的にもたらし
巨大化した公的組織は主権者であるはずの市民を
雇用という形で飲み込み
格差と差別による目先の人参で欲を植え付け
お互いに駆け引きさせて漁夫の利を得るために
不安恐怖で身動きできない対立と戦争の
迷路に落とし込むのである
 
破壊のための武器を生産し続けるために
古くなった武器を消化しなければならず
武器の威力を確かめる快楽も含めて
誰かを犠牲に晒し戦争を誘発しなければ
ならないという利息のジレンマも抱えている
 
軍産官学複合体と言うのは
まるで地回りの見得を切るヤクザを抱えているような
あるいは公的なお手盛りの悪魔に捧げる生贄を
求めるのである
 
こうした暴力に対する圧倒的な力は
より強い暴力に頼ることでなく意識の高い精神力である
信頼関係を生み出す広い視野による解放された判断と
自律を目指す勇気であることに気付きさえできれば
お互いを見通し丸腰で握手できるのである