片手落ちの唯物論 180307

片手落ちの唯物論 180307
 
人間は知恵によってなまじ余剰生産物を得たために増長して目が眩み
慌てふためいて我先に一つのパイを奪い合う選民感情に取り憑かれる
資本主義も社会主義も生きるための手段でしかない
物質面に飲み込まれてしまった唯物主義
それは結果として相対する目に見えない生きる目的である集合意識を
置き去りにおろそかにした
 
道標である目指すべき喜びをもたらす生きる意味を失った人間は
過去にすがるしかなく
たちこめる暗闇に怯えて分裂した選民根性は益々不安におののき
知識を武器にして競争原理に落ち込み共食いへと走る
 
これも集合意識とのつながりを切ってしまった個意識の
暴走に始まった迷走する愚かな自分に気付くまでの
必要不可欠な視野を広くし自律を目指す果てしない旅なのだろう
 
自然ないとなみからはみ出して村八分に陥った人間が自ら
元の鞘に収めるためには摩擦界の具体的な暴力を体験することで
抽象的な全体と具象的な部分の関係を理解しなければならない