◎悲観論の発生 170709
◎悲観論の発生 170709
誕生以来前を向いて自分を確かめ
歩んできた後ろを振り返り
登ってきた下を見下ろし
過去という結果を知ることで
自分と相手の存在に対する
答えを求めた時
視点が下がり視野が狭くなり
先が見えなくなることで
心に不安恐怖がつのり
益々過去の遺産である亡霊にしがみつく
悲観論は自我に目覚めたが故の
人間のみが作り出した現象である
それは農耕から始まる所有意識や
ステイブルな縄張りを取り込んだ
搾取や支配に対する依存心であり
今を選択することへの損得感による
保守的な迷いである
今の選択に集中している過程には
未来に対する好奇心と希望で
心が満たされており
刻々と歩む五分五分の判断に
不安の入る隙間などない
これは過去の経験を積み重ねて
知恵とした人間の浅はかさであるが
同時に自我という部分性に目覚め
更には抽象的な全体を具象的に確かめたいという
前向きな目的意識を手にした冒険への
入口に立つことでもある