茜色の空 辻井喬=堤清二 文藝春秋

茜色の空 辻井喬堤清二 文藝春秋
 
大平正芳総理大臣の伝記を小説化した物語
農家の次男坊に生まれ早くに父親を亡くし
苦労しながらも東京商科大学に進み経済哲学や思想史を学んだ
大倉省に入り官僚あがりの政治家となりながらも
カトリックの信者として清廉潔白を良しとし
正義感の強い人情家の政党人として見られ
池田勇人に引き抜かれた異色の人
派閥は違う吉田派の田中角栄と気が合い生涯仲間として付き合う
そのために利己的な福田や三木に利用されコケにされた
しかし消費税などの政策への姿勢を見ると
明らかに官僚寄りだし
とても農民や民衆の自律や幸福を目指した政治家とは
言えそうにない