◎水は低きへ流れる 170529

◎水は低きへ流れる 170529
 
政治も学問も宗教も文化すらもが
弱いものへと触手を動かす部分感によって
依存し搾取して相手を食い尽くそうとする
一方的で脅迫的な力の働くのが
有限である物質界の摂理のようだ
 
その一方で大自然の生命体には
意識という一成る高みへとフォーカスする
全体観に根ざす集合的な意志もあるらしい
 
生命体の核となるタネは
一成る全てである抽象的な集合意識であり
それを具現化させる為に生まれたのが
相対することで姿形を現す部分としての肉体であり
個々の実体である
 
あなたと私はそれぞれ部分でありながら
切磋琢磨して共生することで全体とも成る
部分感に偏れば物理的な存在物しか見えなくなり
全体観に囚われれば日々の暮らしを疎かにして
消極的で混沌なる夢現に依存して逃げ込むことになる
現実の暮らしに根ざしながら
過去に執着せずに前を向いて歩む自律を目指す冒険
その体験による具体的で形ある知識を咀嚼した力によって
リアリティーのある全体観を創造していくのが
この世に生まれた者の遊びであり務めでもあるのだろう
 
この矛盾とパラドックスを孕んだ相対性時空間だからこそ
一成る無限を有限の中心に見せることができるのである
一成る存在は人間にとって見えるようでもあり
見えないようでもあるユラギがこの世の事実であるらしい