ロシア革命史入門 広瀬隆 インターナショナル新書
この革命についてはかなりの間違いを
吹き込まれて来たことをこの本で知ることができた
独裁の頭の挿げ替えであったことは理解していたが
レーニンが革命前と後で豹変してしまった過程を見逃していた
レーニンは革命後の厳しい情勢の中で
訴えて支持されてきた農民や庶民の貧困からの脱却と戦争の即停戦を
権力の獲得と同時にその権力を守るために本末転倒に走り出す
手のひらをひるがえしたように農民のデモや
労働者のストライキへの弾圧と逆らう者の粛清へと変貌してしまう
それを引き継いだスターリンは裏で欧米と繋がりながら
仲間の粛清を徹底し私利私欲に精出すのである
もはや共産主義でも市民の参加による自主的な管理による政治でもなく
単なる秘密と嘘と暴力による独裁体制でしか無い
またユダヤ資本の関与を許すことで歪は大きくなり
バグー油田に関する利権争いについても理解していなかったことで
ソビエトの問題を歪めて認識してきたようだ
兎も角民衆が未熟で精神的に目覚めておらず機が熟していなかった
意識が高まることで利権という余剰物に対する
所有システムの問題点に気付く事から始まる共有システムと
個々の対等性と自由自在性をお互いに認め合う意識に到達する事から
始まらなければ自主的な管理による共産も共有も
過不足のない分配も不可能なのである