扉のむこうの物語 岡田淳 理論社

扉のむこうの物語 岡田淳 理論社

 

並行宇宙の次元がねじれて
異次元に入り込むというようなお話

小6の生徒が自分で設定するという

自由宿題で

主人公は物語を書こうと思い立つが
何故か物語のなかに入り込んでう劇中劇
戻れなくなるという冒険SF推理小説へと

発展していしまう

 

彼が挑んだ作品はあまりにも立派すぎて

大人がついて行けない程に目一杯複雑怪奇で

子供たちの思考回路も大人顔負けである

字も小さく395ページという大長編でもある

大人が読むよどれのない童話という感じである

 

ただ惜しいことに最後のオチとなる

一酸化炭素中毒については

火鉢が出てきた伏線の所で気付いてしまったけれど

◎人生の意味 170410

◎人生の意味 170410
 
生きるということは進むことなのかさまようことなのか
進むのだとすれば何を目指すのか
大自然の流れには真理と呼ばれる意志があるのだろうか
充てがわれた法則に流されているだけなのだろうか
 
人生が《青い鳥》のように真理を探す旅だとすれば
混沌で一成る存在を解き明かすことを目的とすることになる
そこには存在の意味が生まれる
 
さまようのだとすれば意味などなく
ひたすら生命維持のためだけに迷い歩くことになる
そこには混沌があるだけなのか
あるいはアテガイブチの神と呼ばれている飼い主がいるのか
 
この飼い主は何を求めて
私達を家畜やペットや奴隷や役人とする必要があるのか
求めるものがあるということは私達と同じように
不完全な存在だと言うことになる
 
私たちは彼らの道具や手段として何を強いられるのか
単に物的な生産の向上なのか
それとも解決するべき何かがあるのだろうか
結局は私達の自主性によって真理の発見を目指すのか
強制された仕事として日々をこなしていくことなのか
人生を充てがわれた苦しい仕事とするのか
自主的な選択による喜びとするかの違いに過ぎないようでもある
 
それにしても一人ひとりによって刻々と途切れることのない
選択を誰がするのかが問題であり
自主性によってのみ勇気による未知なる冒険という
飛躍を選ぶことができるのでないだろうか

フングリコングリ 岡田淳 偕成社

フングリコングリ 岡田淳 偕成社

図工室のおはなし会

 

図工室の準備室で仕事をしている時に

訪ねてくる変わり者のお客さん達にねだられて

六つの創作話しをしていきます

 

それぞれたのしいのですが

中でもヤモリにツッコミを入れられての

やり取りがすてきです

岡田さんの生い立ちの記でもあるような

少年も出てきます

 

岡田さんとヤモリの会話

創作話は本当のことでないのだろう

うんでもね

この出合いでオモシロイと思えたら

心をひかれたら

そこに本当のことが生まれるんだよ

 

ぼくはぼくの人生の主役をしながら

まわりの人の人生の脇役をしています

ネコとクラリネットふき 岡田淳 クレヨンハウス

ネコとクラリネットふき 岡田淳 クレヨンハウ

 

きれいな本!

絵本と言うよりの詩の本

 

生きるということ

暮らすということ

稼ぐということの意味は何なのでしょうね

 

目先だけ見て

目的と手段を取り違えると

一人相撲に暴走して

地獄の迷路を選ぶことになりそうです

クワバラクワバラ

ムンジャクンジュは毛虫じゃない 岡田淳 偕成社

ムンジャクンジュは毛虫じゃない 岡田淳 偕成社

 

この文庫本は岡田さんの初めて出版されたハードカバーの本を

書き直したものらしいから
最初の本と読み比べてみるのも面白いかもしれない

小学校の図工の先生をしながら家で描いた物語が

クチコミで広がって編集者の耳に入り

出版されることになったのだという
つまり作家としてのプロで食べているわけでないところが

媚のない素直は表現をいよいよ可能にしているのだろう

図工の先生だから挿絵も自作だ

もっとも後々の描き込まれた個性的な絵とはだいぶ違うけれどね

物語の方は何度も何度も時間を掛けて描き直されて

すこぶる練り上げられたストーリーの展開で

読み手の心をはなさない

岡田さんの物語は奇想天外でありながら

違和感を与えずに納得させ
それとなく生き方へのメッセージを忍び込ませてある

 

◎空と無の間 170408

◎空と無の間 170408
 
混沌なる無限に有限性を吹き込んで
この世のパラドックスを生み出し
空という相対的時空間を創造した初動の力は
どこから発生したのか?
 
ここが左脳による証明不可能な最後の問題で
ブッダの如く一成る真理を悟ること以外に
理解不能なのだろう

星モグラサンジの伝説 岡田淳 理論社

星モグラサンジの伝説 岡田淳 理論社

 

この作品は
産経児童出版文化賞推薦という

タイトルをもらったらしい

 

「このタイトルって食べられるの?」

「形がないから食べられない」

「でも人間社会では食べられる保証がついているらしい」

 

ほかにもノーベル賞とか天皇賞とか人間国宝とか

文化勲章とか芥川賞とか総理大臣賞など色々ある

 

「でもこれって只のレッテル貼りでしょ」

とサンジならば言いそうだね

 

「私はサンジのように真っ直ぐなこういう人になりたい」