花よりも花の如く 成田美名子 白水社
能楽師・憲人の舞台と濃いと日常!
少女マンガ界唯一の
能アクターストーリー帯にある
表情の少ない顔に迷いながらも14巻読み切る
キレイ事なオンパレードと知識の切り売りにへこたれ
やめようかと思いながらも最後まで読めた
最初に出てきた熊野(ゆや)の字に助けられ
13巻の77ページの言葉
同じ装束と面をつけると
みんな同じ見えると思いがちだが
同じ出で立ちや型にはめ込んだ方が
その人自信が見えてくる
に惹かれました
字が小さいのに閉口しました
特に手書きの字が読みにくく飛ばして読みました
家元制度という特殊な環境が世阿弥の思いをねじ曲げたにしろ
コレなくして能楽に限らずお茶にしろお花にしても今に繋ぐことなく
完全にその哲学性も宗教性も人間性も姿を消していたでしょう
お稽古事に支えられた実態は個々で描かれているほど
美しく一途なだかけのものではなく
台本に書き込まれている如くに金と權利と男漁りと女さりの
オドロオドロした世界の中でなおかつ
真剣に人間の何たるかを探し求めて表現の工夫に取り組む
美しさと一途さを持ち続けている
何ともすさまじい世界である