ダ・ヴィンチの暗号99の謎  福知怜 二見書房

ダ・ヴィンチの暗号99の謎  福知怜 二見書房
 
ダ・ヴィンチ・コードの解説書でもある
有名なフリーメイソンに始まる秘密結社は
分派やダミーを重ねることで複雑に母体を隠し合い
お互いを牽制し合いもする
 
イエスという預言者を一神教の生き神様に祭り上げて
父成神と子となってこの世に降り立つ神と
精霊となって復活する神の三位一体という
多神教なのか一神教なのか意味不明の形を取り
男社会の政治的依存支配に利用したローマ・カトリック
一神教成るが故に他の宗教を全面的に否定して弾圧する
 
その過程で起こる嘘と秘密と暴力による混沌世界を
掘り返して暴いて伝え仇を取ろうとしてきた
歴史の裏側を面白おかしく読み解こうとする物語
 
それにしても19世紀になって南フランスの片田舎
レンヌ・ル・シャトーにおける謎だらけの実話は
虐殺・陰謀・秘密結社の浮上など不可解で面白い
 
矛盾する多重嘘で自分を洗脳するほどの煙幕を張る
墓穴を掘っていることに気付けないほど
視野を細めて信頼関係を抹消する
共食いして無理心中に落ち込む話で
馬鹿げているけれどもこれが本末転倒であり
パラドックスによる学びの世界なのだから
現実の相対性時空間という無限を睨む世界は面白い