オードリータンの思考 近藤弥生子 ブックマン社

 

 

オードリータンの思考 近藤弥生子 ブックマン社

台湾在住10年の日本人女性による
時の人へのインタビューで
IQ180の天才を伝えるだけでなく
その思考を世の一人一人の心に宿そうと言う
コンセプトを持っての対談だと言う
最初の内は
ほかの紹介本とあまり違わないように思いながら
読み進んで行ったが
読み込む内にどんどん詳細が明らかになると共に
面白くなって
台湾の若さと複雑さに触れ
他とは違うことがハッキリと見えてくる
今後の展開によっては世界の競争原理を
嘘と秘密から解放して切磋琢磨の関係へと
透明化する牽引力となるかも知れない
コスタリカに次いで
台湾という国家と認められてさえいないこの小国を
頼もしくすら思えてくる

ただ一つ鬱陶しく思えたのはオードリーその他の登場人物を
強調して彼女などと代名詞で呼び続ける違和感に対してであった
日本語では主語を強調する習慣がないにも関わらず
名前で呼べばいいものをあえて彼女と呼ぶ事で
どの彼女なのかわかりにくい上に
性急な性の解放という意図を感じさせられてしまった