ねずみ男と菩薩心 170917

ねずみ男と菩薩心 170917
 
体験による反面教師に学んで内から芽吹く悟りと
机上の空論で夢見た思い込みには
土台のつくりにおける大きな違いがある
 
それは北風と太陽によるアメとムチの外圧が来た時に
もろくも嬉々として時の権力に目ざとく迎合していく
外目線の知識人間と
シナヤカに受け流しながら飛躍的に
内面の成長を遂げていく根を張った柳のように
芯のある意識の違いである
 
物事の中心となる真理を目指すか
社会的な組織力である見掛けの力こぶに惹かれて
花から花へと華やいだ匂いにつられ
競争原理に呑み込まれて光と影のハザマを
さまよい歩くか
 
小手先の手段たるべきものを安易に目的化してしまうか
手の届きそうもないより大きな目的を目指すことか
このどちらが心を満たすのだろうか
これは男目線から父性性へ女目線から母性性へと飛躍する
視野の広さであり意識への気付きによるものなのだろう
 
言ってみれば孫悟空三蔵法師の関係や
ファウスト博士とメフィストに見ることのできる
愚かなれど手を伸ばして天空に触れようとする
無防備で勇気ある無垢な心こそが自らを開放する
ということなのかもしれない