AIの遺伝子 山田胡瓜 秋田書店
AIの遺伝子 山田胡瓜 秋田書店
ヒューマノイドや人形ロボットや産業ロボットの医者が主人公
得にAI人工知能の専門家
腕の良い町医者で須藤新医院を経営している
看護婦というか事務員というかリサと二人で何でもこなす
ラーメン屋の大将は味に拘るヒューマノイド
落語家の弟子もヒューマノイドだけれど
空腹感をもっとリアルに感じる人間に近づきたいと相談に来るが
師匠にいっぺん死ななきゃ幽霊役はできないのか
芸は工夫で磨くもんだと諭される
心とか意識という抽象的な範疇をAIは持てるのか?
この物語は患者とのエピソードで一話ずつに待て目られているが
結果はなく過程を描いている
全編エログロなしの愛に関する物語である
ヒューマノイドの限らず
人間も物質文明の中で損得に執着し競争原理に溺れ
切磋琢磨による心や意識に関する感覚を疎かにして
鈍らせてしまって来たようだ
知識に魅せられた人間が全体観を共にする人という生命体の仲間に戻るには
所有という物欲を捨てなければならないが
依存を捨てて自律を目指すことは並大抵ではないということだ