《神》の証明 落合仁司 講談社 160312
《神》の証明 落合仁司 講談社 160312
この世を超越した無限なる神の一部なりとも
数学的に集合論を使って証明しようという試みである
なぜ宗教は成り立つか
人が神に成る
神が人に成る
東方キリスト教を手掛かりに
全宗教を貫く不変理論を提唱する
この世の他者であり無限であるあの世がこの世に内在し
有限であるこの世界の自己がこの摩擦界を超越すること
無限を論理の対象としたのは
こうして神の一部を客観的に見れるならば
宗教間の対立の多くを議論の積み重ねによって
解決できる可能性が開けるだろう
神が無限であるならばいとであると同時に多でなければならない
一人ひとりに内在する多なる神は
この有限世界を超越する一成る無限という存在なのである
この世の人間がこの世を超越してどこまで無限なる神に近づけるのか
人間は究極的に無限を悟れるのか悟れないのか
集合論から答えを導けば例え人間が神と出会えたとしても
神は悟った自己自身をも超越することになる
集合論による無限とは自らをも超越する程に絶対的なのである
このことは信仰とは別の問題でもある