◎条件付きの愛は愛にあらず 160131

◎条件付きの愛は愛にあらず 160131
 
約束に始まるルールや法律
あるいは嘘や秘密に区別と差別
これらの全ては条件付きの愛と自ら皮肉る自虐的なもので
洗脳と暴力で裏打ちされることでのみ
力を発揮する依存性によるものである
これは搾取と支配へと発展していくことになり
無条件の愛とは真逆のパラドキシカルな状態にある
 
愛とか信頼とか美とか意識は本来無限性に属し
俗に言う一成る神と呼ばれることであり
矛盾をはらむこともなく五感にも触れない
姿形のない混沌ともいうべき状態のことである
 
この世は相対性という条件によって生まれた
有限性と無限性を両極とする時空間である
限られた時間と空間を部分として手に入れた
生命体という存在は摩擦界の中で姿形を現すが
その本性は心の奥に全体としての
無条件の集合意識とつながる個意識を秘めている
この個意識を俗に魂と呼ぶ
 
ここで生命は相対性時空間という条件付きの
摩擦界を冒険することで
自分の一部分を具体的に知ることになり
知識という物質性に依存する我欲を膨らませることになる
この知的な強欲を俗に悪魔と呼ぶことがある
 
この知識は意識を毛嫌いして分離し両刃の剣となり
全体と繋がった今現在を冒険し続けるここと
全体観と遊離して過去と未来という部分性に依存し
所有という権利意識に溺れ二足のわらじを履くことになる
 
この条件付きの情と無条件の愛の二極を調和させる
愛情という五分五分の関係を目指せれば
全体を構成する部分の連鎖によって
抽象的な全体観を部分という具象的な鏡を通すことで
具体的な姿形を現すことを可能にする
 
この世は左右反転という鏡によって自らを感じるための
ある種のナルシズムチックなトリックの道具なのであろう