神との対話 ニートドナルドウォルシュ サンマーク文庫
この対話は
著者が不幸のどん底で神にブチマケタ憤懣やるかたない手紙に
自動書記という形で神が返事をするところから
筆談が始まる
あからさまで遠慮のない質問に対して
ストレートな答えをもらうことになる
多分自分の感情と心の奥にある意識との自問自答なのだろう
つまり神とは自分の本心であり抽象的な概念なんだろう
そして神が言う事を私流に都合よく翻訳すれば
この現象界は相対性をもった時空間という摩擦界で
部分と全体の関係から無限という混沌を
具現化した秩序として確認するための場だということなのだろう
ここには不安と愛という言葉が両極をなし
すべてはこの二つの側面で働く
白紙で産まれた命である人間は
自分の状況がどこにあるかを気付くことで向うべき方向性も見え
信念を持って今を選び行動できるだろう
感情が今まっただ中の心の奥を見せてくれるという
愛を別な言葉で言えば空自身とか盲目的なあるいは全視野的な信頼
又は意図的でない受容であり
絶対・中心・全体・無限・意識・美・・などと共有できる場なのだろう
従って部分的な情ではない状態なのだろう
全ての生命体はこのように今を選ぶ際にこの対話をしているのだろう
しかし現状の人間は部分性である自我を発見して溺れている状況にあるので
全体からの細かい周波数を受け取れなくなっているのだと思われる
不安を翻訳するならば自分という部分性には関与できない自分の外を
意識して気を散らせ無い物ねだりをして今現在を外して
過去に対する権利意識とか所有欲から奪い合う競争心をおこし
不安恐怖を生み出すのだろうか
神は創造者でなく観察者だと言う
祈りは自分の本心に答えている自然に
感謝することである
大事なのは信念だ
何故なら未来に対する望みを祈るとき
その今という現在に望んだものがない自分の状態を示しているわけで
本当に望んでいるのはそのない状態だということだから
あなたという存在は神が神の写として具現化したもので
あなたは神の力を受け継いでいる
自由自在に好きなように選べる多様な選択肢を持っている
本心は何時でも自律して今を選ぶという未知なる冒険に気付いて
素直に自分らしく今を選択して
過去や未来に迷わず行動していれば良いだけだ
神の例え話
太陽のそばにロウソクがいた
ロウソクは自分の光を確認できず
自分が何者なのかを無性に知りたくなる
そこで神は望みを叶えたいなら
全ての明かりから離れなさい
そして闇を求めなさいと教えた
喜んだロウソクの魂は「闇とは聖なるお方ですか?」
それはお前ではないモノだと神に言われて理解した
ロウソクの魂は光から離れ
自分に備わった能力で闇を体験した
そしてロウソクは叫んだ
「父よあなたはどうして私を見捨てたのですか?」
神はいつでも見守っているしいつでも我が家で待っているのだから
闇の中の光になって体験しなさい
闇を呪ってはいけない
自分と違うものばかりの中でも自分を忘れてはいけない
そして例え変えたいと思う創造物でも
その状態に関わらずにほめたたえなさい
あなたが生み出す体験はあなたが何者で何者になりたいかの宣言なのだ
この話はあなたが疑問に思っている
この世が何故このような状態なのかを理解させるためで
誰もが現実の億に秘められた真理を思い出せば
その瞬間に全てが変わることを理解させるためだ
総意で動いている世界を部分であるあなた一人で変える力はない
誰も他者の犠牲者ではないし
結果はあなた方が意識的に選んだものではない
あなた方は創造のプロセスにある
あなた方は創造する機械であって
考えるのと同じ速さで新しいことを出現させる
すべての現象は意識から創造される二人以上の人が上の名の下に
集まるとどんなに大きなエネルギーが放出されるか想像できるだろう
それが集団意識だと世の中に広がって結果をもたらす
これは神とあなた方との関係と同じように
その結果をあなた方が選んだわけではない
あなた方はタダ見ているだけで自分が何者であるかを決める
そこには犠牲者も悪人もいない
誰も他者の選択による犠牲者ではない
しかし
ある進んだレベルでの思考であなたは唾棄(ダキ)るモノを創りだしえいる
マスターはこのレベルに到達する
全ての責任を引き受けた時にはじめて力を得て一部なりとも山を動かせるだろう
誰かのせいにしている間は何もできない
自分を変える方が他人が選んでいることを変えるよりもはるかに容易だ
何事であれ自分が選んだと受け入れることだ
個人で無理ならば全てが一体であるという理解を通じて認めなさい
その上で本当の自分にふさわしくないからという理由で
変化させる努力をしなさい
この世で出合うお互いの苦痛を減らすには受け止め方を変えればいい
外部の出来事を変えることはできない
集団的働きは尚更である
だから内的な経験を変えるしかない
苦痛は思考から生まれるのだから考え方次第だ
決めつけるから苦しむことになる
経験が決め付けを起こす
それは過去に由来する