地図から消される街 青木美希 講談社

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地図から消される街
 青木美希 講談社

 

副題に「311後の言ってはいけない真実」とあるこの本は

朝日新聞の特別報道部の記者によって書かれたもの

自分の足で集めた証拠をもとに書いた「手抜き除染」の報道後に

書き起こした力作だ

 

政治や行政のお為ごかしの仮面や利害に群がる業者の

目的を履き違え当事者を踏みにじる実態が見せる問題の深さと渡り合い

客観性を大事にする記事ができるまでの努力と試行錯誤の

歯痒い過程を見せてもくれる

板挟みの正義ある行政官の死や

被災者同士のいがみ合いを助長しているのが

当の政治であり行政であり

避難者をイジメる井戸端会議や学校の陰湿な体質など

にっちもさっちも行かない腐った共食い現象を浮き彫りにしている

 

結局解決策は国会を取り戻し三権の談合を解散させることであり

こうした現実に痺れを切らした国民の民意が爆発する以外の

ありえないのだろう

一人ひとりが事実と向き合い

権力層によって煽れれている共食いと分断に気付いて自ら止め

声を揃えて「NO」を突き付ける以外にない