みんなの学校が教えてくれたこと  木村泰子 小学館

 

 

みんなの学校が教えてくれたこと 

木村泰子 小学館

 

大空と言う公立小学校の初代校長になった著者の

教師と言う人生を思い返した3290日の記録

 

こんな型破りな授業が

公立の義務教育で出来るのかと

驚くような話である

面白く思ったのは

第三章の「私の原点」である

中学の教師を目指していたのに

小学校に魅入られてしまい

かなりの頑固者らしく

分離教育に逆らい

あらゆる児童が同じ場で学ぶことの多様性を大事にする

自説をまげずに押し通しているうちに

仲間ができ学級解体を始めとする

全クラス合同授業を広い講堂を使って

各担任を説き伏せ

それぞれが専門分野を受け持つという

異例の教育方針を打ち出す

 

その延長線で新設の小学校を任されて

校長に抜擢され

定年までを存分に運営し

職員全員で児童全員を見守るというユニークさと

子どもたちの自律した成長ぶりが評価されて

テレビやドキュメント映画となっていく過程を経て

退官するまでの話である