ばらの騎士 リヒャルト・シュトラウス

 
 
狂言の如き趣を織り込んだ
ドイツオペラの傑作なんだけれど
イタリアオペラのようにおどけきれず
無骨に真面目が除く
 
男社会の愚かさを笑いにして
愛と情が絡むハッピーエンドの娯楽趣向
三度結婚説を唱えるが如くのストーリーで
見事に欲望を自ら修める主人公
 
ばらの騎士の名を好めず
食わず嫌いしてきたこのオペラを
今になって見るとその奥行に感動
偏見は愚かで貧しい結果を招くと
改めて思うと同時にタイトルは大事だとも知る