◎所有意識の弊害 170118

◎所有意識の弊害 170118
 
土地に始まる権利という所有意識の洗脳である詭弁は
農耕と牧畜における余剰生産物の管理から始まる
この余剰生産物に甘える貴族社会とそれを支える官僚支配
更にはそこで生み出された物質経済システムが根幹となって
人間が生み出した不安恐怖の循環迷路に自らを陥れることになる
この利権争いの暴力的脅しによって
生命環境の手段であるべき経済を目的に化かし
人間の集いに侵略して心を占拠している状態が今に続いている
 
この過剰な豊かさについていけない貧しい意識故に
搾取と支配に至る依存心が
棲み分けと食物連鎖からなる大自然の信頼関係を乗り越えて
全てを物質と見なす部分観による
視野の狭い物欲へと人間の心を閉じ込めて駆り立てる
無機物や植物に限らず生き物を家畜にペットに奴隷へと
部分同士の友人としてではなく
仲間を所有物として道具やオモチャにするための
お飼い殺しの存在を作り出している人間の意識状態が問題なのだ
 
この一つのパイを奪い合うという矛盾をはらむ不安恐怖は
尽きることのない依存心からなる搾取と支配を求めて
自らを一方的に食い尽くすしかない
 
権利という所有意識を自ら見直さない限り
差別と縄張りの地獄の関係から抜けられず
シカバネを踏み越えて戦争を重ねるしか脳のない状態が
この世に蔓延し続けることになる
 
この負の根源である所有意識から抜け出すためには
置き去りにして来た全体観に気付き直さなかればならない
その無限の全体観を模索しながら
部分観による五分五分の日々を選択するという出合いの冒険に
正面から向き合い調和を目指して愉しみ
お互いの自律を補いながら対等に自在に切磋琢磨していく喜びで
心を満たして行く日々を具体的に描き出したいとお思う