それでも日本人は戰爭を選んだ 加藤陽子 朝日出版

それでも日本人は戰爭を選んだ 加藤陽子 朝日出版
 
大学教授が高校と中学の学生に5日間の集中授業をする
その記録が414ページに及ぶこの本である
 
国定教科書を離れて明治以降の日本が歩んだ史実について理解する
それは日記や記録から紡ぎ出されたリアリティーのある内容だ
教科書のように政府や官僚の思惑など挟む余地のない
その時の生の声を綴り合せて読み解く作業である
 
学問は情報であるから多くの個人的な史実を拾い出して
分け隔てなく広げ責任を持って分析した中で
客観性を汲み取るものであるほど信頼できるし
ワクワクと自主的に参加して学ぶ環境をつくることができる
 
ともかくこの記録は嘘だらけの一般常識から抜け出し
視野を広く歴史を見直すチャンスをくれる
この授業に参加した者達だけでなく
読む者にとっても素晴らしい内容である