平和は戦いだ 伊勢崎賢治 田中裕二 太田光 講談社

平和は戦いだ 伊勢崎賢治 田中裕二 太田光 講談社

爆笑問題のニッポンの教養の一冊
数ある伊勢崎さんの本を分かり易く口語体でダイジェストした内容
紛争解決・憲法9条・海外派兵
武装解除・動員解除・射界再統合
国内法が通用しない国際法国連憲章
警察の範疇にある自衛隊が海外に出て戰爭の現場に入るとどうなるか
殺しても殺されても軍人としての扱いにはならず
人殺しになるし保険はおりないし地位協定も微妙だし・・・

お金を稼ぎながらの仲裁役として乗り込むには
丸腰で中立の立場を保たなければならない
第三者としての説得や交渉にはセクシーさが必要

ニホンの対米協力はアベコベ
大義のある国連にそって協力するか
アメリカ独自の路線に乗るかと言えば
当然国連の路線が公なわけで結果の責任を被らずに済む
しかしニホンはアメリカに忠義を立てて非合法の方に出向いてしまう
派兵で外貨を稼ぎたい国は発展途上国にいくらでもある
それをニホンは彼らの仕事を奪ってしまうようなことをする
ニホンはお金で協力すれば丸く収まるのし
何としても武装した陸自を目立つように沢山出したいという同期がおかしい

現実には難しくても世界中の国にとって9条を持つことは理想です
だからニホンが持ち続けることが世界にとって意味がある

武装解除の際
大量殺人を行った指揮官を罪に問えないどころか
武装解除の条件として地位を保証すらする必要が出てくる
平和を構築するには正義を貫けないことになる

戰爭は一般の暮らしを破壊をして人道援助のニーズを作る
そしてそこに食い扶持を得ることは戰爭の共犯者になってしまうという矛盾

表現者は不滅のものを創りたいのか
その場で燃焼し尽くしたいのか
この二つはいずれも究極の話のようだけれども
実際はその人の意識状態で揺らぐのだろう
そして今の私は
後腐れなく満たされるために燃焼し尽くしていることだと思う