相対する二つの価値観　１５１１１８

一人の人間の中には内向きの価値観と外向きの価値観がある
例えば一途性の高い価値観と組織度の強い価値観が
一人の中にパラドキシカルに存在している
それはつまり自閉的価値観と社会的価値観の交差でもあり
一つの現象にこだわって追求することに心惹かれることと
分離した相手と関わり合うことから生まれる駆け引きの現象に
ワクワクすることとの違いである

例えば仕事の仕方にしてもけん玉で遊ぶにしても
一人遊びで工夫することをたのしむか
誰かと関わり見てもらうことやじゃれ合って競い合うことに
興味をもつかの違いでもある

しかし面白いことに
一人遊びでも突き詰めている内にその中での組み合わせや
関連性を見つけ出して社会性と出合うことになるし
駆け引きをたのしんでいる内に部分部分に技術の必要性を感じ
駆け引きのないストレートな研究にも目覚めるのだ

どちらを出発点にしても自分と違う相棒を見付けて
この二つの手がタッグを組んだ時に大きな相乗効果を発揮する
この相対する組み合わせは一人の中でも起こるし
二人の関係や複数の関係でも対等で自在な信頼による
意志の疎通があるほど思わぬ力を掻き立てる

この自閉的価値観と社会的価値観という相棒同士や対立する同士は
現場仕事と事務管理としてとらえることもできるし
研究開発分野と情報交換の分野と見ることもできるだろう
別の言葉で言えば
部分性と全体性が入れ子になって連綿と続く組み合わせでもある