チベットの先生 中沢新一 角川

チベットの先生 中沢新一 角川
 
学びには師を求めて教えを請う急ぎ足で旅をする方法や
出合いを拾いながら自分流に真理を求めて歩む
緩やかな道もある
いずれにしても
無限の学びだからどちらが近道ということもなさそうだ
 
中沢新一は悟りの境地を求め僧侶に憧れて師を求めたが
ラマに諭されたように結局研究者の道を選ぶことになる
あるいは20世紀初めに盛んななった古代からのあらゆる仏教をも
含めて統一するリメ派による運動が起こり
それに傾倒したのだろう
それは瞑想によってヒラメキを求めるニンマ派に惹かれながらも
学識を重んじるゲールク派の道を選んだことになるのだろうか
それとも学識派に感覚派であるニンマ派による悟りの世界を
持ち込もうとしているのだろうか・・・
 
中沢新一による多作な本からかなり読み込んできたけれども
そろそろ行き詰まりを感じてきたように思えてきた
何かが中途半端に感じてしまう
悩みを綴る誌のようでもあり発見の喜びに欠けるのかもしれない