トルコ人のヨーロッパ  内藤正典 明石書店

トルコ人のヨーロッパ  内藤正典 明石書店
 
産業革命以後のヨーロッパでは出稼ぎ労働者や移民や難民があふれ
多民族的な国家という問題を抱えている
アイデンティティーという選民意識と
所有に関する権利思想が強い半面
重労働や汚れ仕事を移民で賄おうという依存心から生まれる
奴隷や家畜やペットを囲い込みたいという特権根性が起る
 
その結果差別された二重構造の矛盾を孕んだ社会や
歪んだ国家による縄張り争いを作り出すことになる
特にヨーロッパや中東の場合は一神教という充てがわれた
法律による縦社会に依存しており
お互いを対等な者として信頼できず
搾取支配の関係にならざるを得ないから唯物主義に陥り
損得感から離れて補い合うことが出来にくいようだ
 
何ごとも結果という部分的な過去に縛られ
肝心な今という全体観に満ちたプロセスを大事にして
自在にシナヤカに歩むことを苦手としているようだ