◎暴力の発生 170321
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相乗効果と共食い 170321
貧困なき世界 ジャスティン・リン 東洋経済新報社
途上国初の世銀チーフエコノミストの挑戦
混沌の時代の台湾に生まれ
混沌からの脱出を体験し
中国に渡って同じ種類の体験をすることと合わせて
台湾の大学卒業の後北京大学で修士号を取得し
シカゴ大学で博士号取得という道を歩み
理論と実践の両面で裏付けられた上で
北京大学の享受になるが
2008年から4年間を世界銀行副総裁に抜擢される
何しろ博学で視野が広いことが専門バカばかりのこの時代に
貴重な存在となったのだろう
又二つの貧困脱出劇を体験したことから湧き出す
途上国への提案には現場を知る強みがあったようだ
経済という言わば社会を運営するための手段を目的化せずに
手段としての能力を発揮させるべく立ち回ることが
大事だということなのだろう
例え話がオモシロイ
「すべてを知っているのに何も動かないのが理論であり
全てが上手く動いているのに誰もどうしてだか知らないのが現実である」
「私達が理論と現実を一緒くたにしたが何も動かず誰もわけがわからず」
噛み砕かれた幅広い知識に裏付けられた行動と価値観
歪んだ社会を逆手に取る前向きな選択
自画自賛を考慮しても何かしら時の力関係に対して
臨機応変に世界を俯瞰しているように思えた
最後に
今後台湾をどうとらえていくのか?
気になるところだ
トイレ 屎尿下水研究会 ミネルヴァ書房
江戸のまちは循環型のエコシティーだった
トイレから見るニホンの文化と歴史
人間が街を構成して大きな社会を作るほど
自然界全体の流れによる自然循環から外れてしまい
ゴミや屎尿の処理を人工的に工夫しなければならなくなる
こうした問題が表面化するのは
すでに定住生活を始めていた縄文時代に始まる
何故か川を利用する水洗トイレが世界中で発見されている
動物と同じ無しゃがみ型のウンチングスタイルが基本なのだけれど
イス型あるいは壺型の座るタイプは中国や西洋に期限がありそうだ
しかしニホンにも壺にまたがるオマルは平安期に見ることができる
西洋でも今現在駅の公衆便所などあるいはニースやアルルの田舎に入ると
しゃがみ型の水洗トイレがある
人工的な下水システムが本格化されたのは16世紀のイギリスで
エリザベス女王の思いからだとされるが
これも秀吉による大阪の街で大規模な下水システムが
施工されていることもあり何とも言えない
ニホンの場合は屎尿が肥料として売り買いされる商品価値があり
捨てるものでなかったことが他の国と違うようで
江戸のような大都市になっても船などを利用して農家に売る
循環システムが機能していた
こうした商品価値がほそぼそとでは合っても
世田谷などの郊外で昭和の30年ごろまであったように思う
使い捨てるという考え方は消費を価値とする資本主義的な発想である
循環させるという発想が大自然と調和をして行く意識環境のあり方である
すでに人間社会も選民的支配の時代は末期的状況となっており
地産地消を徹底的に考慮する生き方を見直す時期に来ていると思う